5つほど年上の女性と激しく愛しあっていたことがあります。
一年あまり同棲していました。
関西出身の彼女は東京で会社を経営していましたが、
とても気性が激しい女性で、敵をどんどん作って意に介さない人でした。
出会った日のことは今でも忘れません。
あれはまさにクリスマスイブ当日。
世田谷の某撮影所近くの公園。
コンビニで買った安いクリスマスケーキに、二人でローソクの火を燈したのを覚えています。
思い起こせば、喧嘩ばかりしていました。
そして喧嘩するたびに、狂ったようにセックスしていました。
年上の彼女が、子供みたいに泣きじゃくっていたあの顔が今でも焼きついています。
経営者としての才覚はそれなりにあったのかもしれませんが、
日常生活に関してはまったく子供みたいな女性でした。
料理どころか、ゴミをゴミ箱に捨てることさえままならないありさま・・・
よく深夜にパスタを茹でて食べさせてあげてたなぁ。
別れ話は何度もありましたが、本当に最後になった別れを切り出したのは私でした。
まだまだ包容力が足りなかったんでしょーね。。。
ところが不思議なもので、この女性とはいまだにやりとりがあるんです。
住所が変わっても、電話番号が変わっても、メールアドレスが変わっても、
なぜか、危うい一線でつながっています。
と言っても、実際に会うことはほとんどありません。
最後に会ったのはいつだったか、もう思い出せないくらい。
年に1回か2回、絶妙なタイミングで電話がかかってきます。
こちらからかけることもあります。
ひさびさに彼女の声が聞きたいなあ、と思っているときに電話が鳴ったりもします。
偶然があまりにも続くので、もはや不思議とも思わないほど。
ある時かかってきた電話は、経営している会社が破綻して、4-5日ほど固形物を口にしていない・・・とのこと。
蚊の鳴くような声でした。
もともと両親や家族の猛反対を押し切って東京に出てきた彼女でしたから、肉親にはすがりつきたくないようでした。
彼女はそういう人間なんです。
ところが、コンビニで弁当を買い、いくばくかの金を持って彼女のマンションに駆けつけると、
驚いたことに、うつろな表情の彼女は、飼っていたミニチュアダックスフンドに
カップラーメンよりはるかに高価なドッグフードを食べさせているところでした・・・
そーゆー人間なんですよ、彼女は・・・
で、そんな彼女から近況報告がありました。
なんと、イラン人の青年実業家と結婚したとのこと。
またまた年下だとか。
恋人がいる話は何度か耳にしていましたが(いつも違う相手・・・)、
“結婚”という言葉は初めてでした。
そういう言葉から最も遠いところにいる女性でしたから、思わず
「なにぃぃ~~っ? ついに結婚詐欺にまで手ェ出したんか~~!?」
と叫ぶと、彼女はケラケラ笑いながら、
「ある意味そうかもね! こんな私に、そのままでいてくれって言うのよ!」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんな彼女はまたもや新しい会社を興し、今のところ順調なようす。